2011年2月5日土曜日

阿弥陀岳北稜



1月は剱から帰ってきてから3回、八ヶ岳に通った。
1月29日〜30日は阿弥陀岳 北稜へ。
わずか2ピッチのバリエーション入門コースだが、リードの
経験がほとんどない、自分にはお手頃に思えた。





メンバー:かいちょう、オバタ、ワダさん

1月29日
車で中央道を西へ向かう。冬の中央道は行きも帰りも渋滞はほとんど
なく快適。夏もこうだったらいいのですが。10時くらいに八ヶ岳山荘
を出発し、行者小屋に到着したのが13時半くらいか。テントを設営し
北稜の偵察に行く。トレースが付いているのを確認し、15時に撤収。

行者小屋に戻ってからも天気は相変わらず雪。先週は見えた大同心
もまったく見えず。明日もこんな天気なのだろう。

この日はほんとに寒かった。行者小屋でも外気温はマイナス15℃。
頂上稜線はどうなってることやら。夜ご飯のビーフンを食べ、シュ
ラフの中に入るも寒くて24時前に目が覚める。ここからはひたすら
寒さとの戦い。

1月30日
予定より30分遅い5時半起床。ラーメンを食べ、7時半に出発。
出発が周りのテントよりも遅れ、北稜も選考パーティーがいるかな
と思ったが、運良く誰も入ってなかった。昨日からの降雪でトレー
スがほとんど消えており、ラッセルになった。トレースを外すと
膝よりも上まで埋まる。


1つ目のチェックポイントになるジャンクションピークまでは
樹林帯の中をラッセルしながらぐんぐん高度を稼ぐ。
ジャンクションピークの手前は急傾斜になっていた。


<ジャンクションピークに着いた>

ここからさらに急傾斜のリッジ。バイルのピックもシャフトも
よく効き、灌木も適度にあるので落ちることはまずない。とは
思うのだが、高度が上がるにつれ背中がぞくぞくする感じがする。
早く安定したところに出たい。
ようやく第1岩峰に到着。

<1ピッチ目>リード:かいちょう グレード:Ⅲ+
冬のリードは初めてである。夏もほとんど経験ないが・・・
出だしからいきなりどこを登ればいいのか分からない。
経験のある人ならさっと登れてしまうのだろうが。。
しかし、自分がぐずぐずしてるとビレイしてくれているワダ
さんはどんどん寒くなる。早く登らねば。

クラックから登ろうと思って取り付くも次の一歩が踏み出せない。
もう、えいやって行くしかないのか。。いやいやここで落ちると
大変なことになる。落ち着いていこう。

クラックをクリアしてすぐ、2つ目の難所。手がない!
バイルを振るが雪のすぐ下の岩に跳ね返され、カツーンという
空しい音が響く。右上方の草付きに極め、なんとか登る。

ロープがもうないよ〜という下からの声でここでピッチを切る。


<2ピッチ目>リード:オバタ グレード:Ⅱ+
あっという間にオバタさんは見えなくなった。ワダさんに続き
登る。2ピッチ目が終わると頂上直下の短い雪稜。やっと終わる
のだ。頂上についても相変わらず視界は悪い。中岳のコルへの
降り口を間違えてしまった。



帰りは文三郎道を使った。阿弥陀〜赤岳の一般道もトレースが消えて
おり軽いラッセルになった。北稜もそうだが、先行パーティーがいな
かったことで『自分たちで道を作っていく』充実した山行になった。


■コースタイム
1/29(土)
10:00 八ヶ岳山荘
13:30 行者小屋(雪)(−15℃)

1/30(日)
7:30 行者小屋
10:20 阿弥陀岳頂上
12:30 行者小屋
15:30   八ヶ岳山荘






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