2008年7月12日土曜日

霧が峰ロゲイン 報告(あけち編)

霧ケ峰ロゲイン報告、あけち編です。よろしく。
※霧ケ峰ロゲインの地図を見ながら読むと更に面白い?というか見ながらでないとわけ分からないかも、すいません。


万全を期して前日に現地入りした我々は、宿でそれぞれ作戦を練った。

前の日に気づいたこと:
・自然保護の観点からコントロールは通り道上にしか設置できない。
 コントロールを探すことよりどれを取るか、道順選びに重点がおかれる。
・北東で2本並んでいる道を両方行くのはかなり大変そう。どちらから行っても南につなぎにくい。
・最初に真東の車山に登ってしまうと後の選択肢がなくなってしまう。
・南のポストは他から孤立していて、取りに行くには効率が悪そう。

当日は朝7時起きでゆっくりと朝食。何せ宿からスタート地点まで徒歩3分。
準備を整え、会場に。いやー、らくちん。

開会式が終わり、スタート15分前に地図が配布される。
10分前に、地図を開いて見ていいとの許可が出る。みんな真剣。冗談を言う余裕もない。

スタート前10分で考えたこと:
・スピードは圧倒的に劣っているのだから、遠くに行くのはやめよう。
なので、
・南には行かない(97,43,102)
・北~北東の大回りルートにも行かない(44,71,101,80)
・北西の湿地の向こう側にも行かない(81,94)
(↑なんて後ろ向きな計画なんだ…)

するとルートは一本に絞られた。
沢渡-蝶々深山-車山
70-35-95-83-92-47(-93)-69(-45)-32-96-34-79
( )のポストは状況を見て行くか行かないか判断することにする
うん、選択肢がいくつかあっていい感じだ。

あとはどっちから回るか。東か西か。
西側からにしよう。早めに多くポイントが取れそうだし、最悪の場合でも山に登らずそこそこのポイントをとって帰ってこられそう。

作戦立案完了。他の人の作戦は聞いている暇がなかったが、二人ともまさかこんな近回りはしないだろうな。

スタート:
まっすぐ東に向かう。前には30人くらい。みんながこっちに来たわけではないんだな。
最初(70)は人波に流されて行くと簡単に見つかってしまった。おいおい、ロゲインって楽勝じゃん?
(…それが甘い考えであったことをこの後身をもって学ぶことになる)

次(35)はいったん南東のドライブインに出てから車山を東に見ながら北を目指せばいいんだな。
ほとんどの人は(95)を目指してまっすぐ北上したようで、ドライブインについたころには周囲は5人くらい。家族連れや年配の人しかいない。
軽く「やってしまった感」に襲われるがメゲずに車山方面に登りはじめる。



おかしい、右側に見える道路が離れていかない…尾根を東に見ながら進むはずなのに、西に見えてるよ。うーん…

…これは認めざるを得ないのか?道を間違えたということを。
ああ、開始30分で作戦が台無しに(>_<)
ガッカリしつつも、登りながら作戦を練り直し。
戻る?わざわざ戻っても取れるのは35点だし…止めておこう。
じゃあ進むの?この失敗を取り返して帳尻を合わせるには…当初ルートを逆回りするしかないよな。
…ということは車山に登るのか。ゆうべ、これはやっちゃダメ、って言ってたパターンじゃないか、トホホ…
トボトボと車山を登る。登山客の人が応援してくれる。
お母さん、違うんです、僕の肩が落ちて見える理由は。
車山山頂(96) スタートから1:00
登山客しかいない。みんな南か北周りをしているんだから当たり前か。1時間で4つしか取れてないし。これは今日はひどいことになりそうな予感。
到着時間を地図上にメモする。ここまでかかった時間が分かっていれば帰りにどこまで寄り道していいかも予想できるというもの。

車山の東側を下る。あれっ?こんなに急な斜面だったんだ!これを登ったらくじけてたな…ラッキー!(地図を見ればわかることでした)
だんだん、この方がいいルートでは無いかという気がしてきた。単純なものだ。
尾根沿いの道を北西方向に向かう。32→80→45→69→93
(にしやんと逆方向に進んでいました。会わなかったのが不思議)
高い木が無いので眺めがすごくいい。高原の空気を満喫、と言いたいところだけどレース中。時間内に帰らないと。1分遅れたら100点減点って…

物見岩(93)で折り返して南西に向かい、ゴール方面を目指す。
そういえばここまで言ってませんが、道中のペースといえば、車山の下りでちょこっと走ったくらい。合計して5分もあれば上等かな?あとはひたすら歩きです。

沢渡(92) スタートから2:00 残り1時間
ここに来た時に残りが40分だったら、もう何も取らずにまっすぐゴールに帰ろうと思っていた。余っている時間は20分。寄り道ルートを選択することにする。

寄り道ルート:
83→95→82
おお、たくさん点が取れそう!当初考えていたルートよりも全然いい!
そりゃあもうご機嫌ですよ!快調に進んでいくと沢沿いのトレイルで大きな水たまりが現れた。きのうの大雨で水がたまっちゃったんだなあ。
ここまで靴を濡らさずにきたけど仕方ない、足を突っ込むか…

…つ め た い !
夏間近とは言え、高原の水はそんなにやさしくなかった。その後も連続して攻撃に遭う。

…トボトボと歩いていると(2回目)、左側に車道が見えてきた。
走ってくるやつがいるよ。もう2時間もたったのに元気だなあ。それに引き換えこっちは…と思っていると、後ろから声を掛けられた。
「あと30分だよ!」
その正体は果たして!?…しもやんであった。
この時間に走っているということはまだゴール前に狙っているところがあるね?これから南の方に行くの?負けてられないぞ!

ニッコウキスゲの道(82) スタートから2:36、残り24分(←ここでにしやんと会っていないのはおかしくない???不思議)
頑張って走ってきたらあっという間に足がつった…
僕のシャツには5本安全ピンがくっついています。4本はゼッケンを留めるためのもの。もう1本は…分かりますね?良い子のみんなは決して真似しないでください。
(そういえば、『足がつった時は安全ピン』というのはこの世界の常識、と思っていたら決してそんなことはないらしいと最近知ったのですが…)

しかし今は安全ピンのタイミングではない、ここから下りになれば使う筋肉が変わるので何とかごまかしが効くはず!アレはできれば避けたいし…
下っていくと、何とか治まった。
道路に出たところで残り20分。ゴールは見えるところにあるが、寄り道ルート2を選択。

寄り道ルート2→ゴール:
36→67
もう走らない。この2つを取っても時間内に帰れるはずだから。…というか走る元気が無い。
67が藪の中にあって見つからずに少しあせったが、予定通りゴールへ。制限時間の3分前くらいに到着。

疲れたが、それ以上に頭を使わされた。


感想:
はじめてやったにしては出来過ぎの結果でした。
ミスコースも結果的にはいい方向に転がってしまったし。(それは多少悔しくもありますが)
コンパスはあまり使わなかった(使う必要がなかった)のは残念。
距離や等高線、残り時間からのルート検討、そして何よりも、(良くも悪くも)自分で選んだルートを進むことを繰り返すことにより自分の感覚が少しずつ鋭くなっていくのを実感できるのはたまらないです。

結果はどうあっても、『自分で』地図を読むことの大事さを感じた一日でした。


…あと、帰り道の反省会は熱かったです。まさかファミレスでみんなで地図を開くとは…

2008年7月11日金曜日

霧が峰ロゲイン 報告

いよいよ待ちに待った霧が峰ロゲインの日がやってきた。
前夜の大雨から一転、強い日差しを感じる1日となった。

<持ち物>(括弧内は実際に摂取した量)
・コンパス
・Citricアミノ2倍以上希釈1リットル(500ml)
・パワージェル2個(1個)
・ソイジョイ1個

<レース>
10分前に地図が渡され戦略を立てる。
ただし地図を見たところで、どれくらいの時間で回れるのか正直よくわからない。

10分間のうちに考えられたことは、
1.せっかく霧が峰に来たことだし、湿原や山に行こう
2.北東の山岳エリアは点数も比較的高く、効率的に取れそうだ
3.八島が原湿原へ向かい、ゼブラ山、北の耳なんて行けたら楽しそう。
4.セオリーにのっとり、近場は時間調整のために残そう。1時間前に平地に戻ることにしよう。
5.あとは進みながらルートを修正しよう
くらいのものである。

スタートの合図と共に、参加者はそれぞれが思い描いたルートをたどるので四方八方散り散りになる。
この自由なスタートが好き♪

自分はまず70→95へと向かう。前日の雨で山道はぬかるみ、シューズは一瞬にして泥だらけ。
83を取り、湿原脇の砂利道を走り44を目指す。ようやく自分のペースと距離感覚がつかめはじめる。
ゼブラ山へのルートはあきらめ、物見岩方面へと進路を変えることにした。
が南東に伸びる山道に気づかず、他の競技者数名とうろうろする。
ここで焦ってしまった。山道を見つけるものの44は捨てる判断をした。
しかし物見岩へと登る途中で、ミスに気が付く。
44をピストンで取らないなら、83の後、92と進めば良かったのだぁぁ。恐らく10分はロスしたことになる。レースをあきらめて観光しようかと気持ちが揺らいだが(はやッ)、ミスを挽回できるのもロゲインの魅力だと思い返す。

93→47(ピストン)→69をとる。
次にぬかるみに脚を取られながら、45を目指したつもりがなかなか現れない。おかしいなと地図を見るために立ち止まる。すると自分を抜いたはずのオリエンティアが戻ってきて、ようやく間違えたことに気づく。あーここでもまたロスだ。

32の上りでやnさんに会う。登りであっという間に差がつく。車山山頂の96をとり34をとりつつ下界へ向かう。その後、79をとってスタート付近へと思ったが、ドライブインに到着して地図を見ると、72→92が取れそうだと判明。危なかった。92手前のロッジでChinatuさん、しもやんに出会う。そういえばあけち君には会わないが膝は大丈夫だろうか。

92から82を目指すが、行きに利用した山道がぬかるんで悪路だったのでロードを進む。
登りはスピードが出ず、たびたび歩いてしまった。
82の先は空気もひんやりし、コケ生す大きな岩がゴロゴロと実に神秘的な景色だった。
「あーここに来るためにがんばったのだわ」と思う。

82を取った時点で残り25分。この後67→46→33と進んだが、常に捨てるか迷いながらだった。
ゴールは制限時間4分前。

(反省)
3時間はあっという間に過ぎる。終盤挽回できたものの1つのミスが大きく響く。
地図読みは得意ではないが、自分なりの戦略をたて、一応なんとかなったので自信につながった。
後半の攻めの気持ちを前半に前倒ししたい。

しかしレース終了後1週間経つが、相変わらず地図を眺めて「自分にとって最適なルートは?」と反省の日々。
これがまたロゲインの魅力なり。