2008年5月17日土曜日

ARJS 横須賀三浦大会 レポート

大会レポートです。長文でーす。しかもカヤックセクションがやたら長い!


<事前講習>

三浦大会ではシーカヤックが競技種目に入るということで、事前講習に参加することにした。
それまでは、チーム練で1日ビギナーコース、座間味で1日ツアーに参加しただけの初心者だ。

■講習1回目

ロープワーク、基本練習。
練習プールから海を見たところ、白い波が立っていた。
先生は「ウサギが飛んでいる」と表現し、この波の場合は通常海にでることを見合わせるという。
しかし、先生は「練習には好条件」と、午後は海に出てひたすら出艇の練習。
高かった波のせいもあるが、うまく降りることができない。
予定では15:00には終わるところ、16:30までSitOnとシーカヤックのタンデムで怒られながら出艇を繰り返す。
出艇はもちろんバックから。
講習開始当初は、21時からプールでロール練習でもしようかと思ったが、とんでもなかった。
翌1週間、いままで味わったことがない疲労と筋肉痛を経験する。

■講習2回目

チームメイトが別の日の事前講習でグループレスキューや牽引について習ったと聞き、G.W.中に再度先生のところに行くことにした。
午前中はプールでパドリングの練習。
午後、波のないところでグループレスキューの練習。
この時、タンデムに先生と乗ったが、スタン側に乗った先生のパドリングの強さに圧倒される。
後ろからどつかれているようで、自分のパドリングなど、ブレーキににしかならない。
うっかり遅れようものなら、パドルが切れ込みそうになる。
本物のパドリングとの違いに驚くばかり。
しかしレスキューばかりに気をとられ、牽引について練習するどころか、先生に聞くことすらを忘れてしまった。
このことが、後にレース展開を左右することに・・・

レースが迫ると、しもやんとの話題はもっぱら牽引方法。
時に意見が割れて険悪になる(笑)
事前講習で牽引を習ったチームメイトによると、牽引した時の艇の間隔は30cmほどで、まるで3人艇をこいでいる感覚で進めたとのこと。
一方Webなどで調べると、牽引は最終手段で、それでも必要な時は、10m以上のトゥイングラインを使用し、一方は牽引する側のPFDに取り付ける。
そして、万が一のときはリリースできるようにするのが基本のようだ。
結局、チームメイトが事前講習で習った前者の方式を採用。
受付の日の午後にモンベル南町田店に行き、カウテールとロープを組み合わせ、2mほど牽引ロープを用意した。

<ブリーフィング~準備>
長良川大会に比べ、細かい注意点がたくさんあった。
各自ブリーフィングでの集中力を高め、準備、復習の時間を短縮して、なるべく睡眠時間を多くとるようにすることも重要だと思う。
今回、興奮のためか一睡も出来ず。
そのまま起床時間を迎えた時は、正直泣けてきた。
朝食もほとんど食べることができなかった。
最悪のスタート。

<Start~CP3>
シーカヤック艇の準備が遅れ、Startも30分遅れる。
シーカヤックのスタート位置は400m先。
そこまで1本のロープをチームが放さないようにして移動し、到着した順に艇を選ぶことができる。
艇の組み合わせは、アウトリガー付レース艇、シーカヤック、SitOnタンデムにSitOnシングルという組み合わせ。
我々は事前の確認で、両側アウトリガー付きのレース艇を狙うことに。400mのコースどりがよく、カヤックスタート位置に2番で到着し、狙い通りの艇を選ぶことが出来た。
タンデムの前にしもやん、後ろににしやん、シングルSitOnに会長。

Startは岸から50m先の海上。
スタン側のスカートが用意されていなかったりと、バタバタしながら何とかスタート。
スタート直後から異変が。
左前方に進まねばならないところ、なぜか右に流される。
舵を使って必死に艇を回転させようとするが回らない。
舵を使うことをあきらめ、艇を止めて、パドルで行きたい方向に回転させて進む。
こんなことを繰り返しているうちに、どんどん他のチームと離され、あっという間に最下位に。
前方のタンデムSitOnにすら追いつくことが出来ない。

なんとかブイを回り、しばらくしたところで、しもやんがSitOnシングルの位置が進む方向を左右していると気がつく。
(キヨシーズのたけプーさんも同じことを経験したとブログ書いてありました)
進むべき方向を指示しながら、SitOnの会長に舵を取ってもらうことで、ようやく3人は一つになって、目標へ進むことができるようになった。
相当離れていた前方との差を徐々に詰め、前にキラキラ輝くは銀色のヘルメット!
あれはキヨシーズ!
てことは、あまり悪い位置ではないことがわかる。
でも差はなかなか縮まらない。
「銀ヘルに追いつくぞー」と激を飛ばす。
その時、急にバランスを崩す。
「あっ」という間もなく海中へ。沈だった。
海上へ顔を出すと、会長から「片方アウトリガーが外れた」と聞く。
アウトリガーつきの艇が沈するなんて、想像もしなかった。
しもやんと「ちゃんと作っといてくれよ~」と愚痴るが、とにかく艇を元に戻さねば。
牽引をといて、会長にもげたアウトリガーと取りに行ってもらい、二人で艇を起こす。
しかし水は出せそうにない。
結局、救助を待つことにした。
海中は冷たい。どんどん体が冷え、体の震えがとまらない。
最後まで迷ったウェットを着なかったことを後悔した。
艇にしがみついているところ、ハッピーフィルシャコのゴンタさんが我々を抜きながら「救助を求める時はパドルを立てて左右に振るのぉ~」と教えてくれた。(←ありがとうございました。)

何分待ったか、ようやく救助の漁船が。
船首に立つのは、先生。とっさに「やばい、怒られる・・・」
案の定、我々を見るなり、
「アウトリガーは外れるもんなんだぁ!乗る前になんで確認しないんだぁ!」
(そうなんですか?!)
「こんな沖に誰が出ろっていったんだぁ!岸寄りはべた凪だ。下手なんだから岸よりに行かなくちゃダメだ」
(なるほど。どおりで波が高いと思いました。)
・・・やっぱり怒られた♪(*^▽^*)

漁船に引き上げてもらったところ、会長がさっと自分の着ているアウターを借してくれた。
おかげで体の冷えを防ぐことができた。
スタッフに「リタイアしますか」と聞かれたが、CP1もとらずにリタイアなんてとんでもない!ワイルドライフがこれで引き下がれる訳がない。
震える声で「続けます、続けます」と伝える。

先生とスタッフのおかげで艇の水出しが終わり、船へ戻ることができたが、沈の恐怖感からレース艇に戻るのはパスさせてもらい、SitOnに乗せてもらった。
漕ぎ出してまもなく、CP2を取って戻るとれとれ登龍門などトップチームとすれ違う。

CP1に到着するも、恐らく最下位。
プチ鬱になりそうなところ、CP2に行けば着替えがある、しもやんや会長が懸垂している間に補給もできると、自分を励ます。

舗装を走って、懸垂エリアへ。
器具装着は、1週間毎晩練習してたので、案外スムーズに。
しかし降りる練習が足りなかった(爆)
事前講習のときとは違って、スムーズに下降することが出来ない。
ズル、ズル、とぎこちなくロープを送り、ようやく下に到着。
会長も同じだった。
ロープのせいにしようとしていたら、クライミング経験のあるしもやんはスルスルっと降りてくる。
レース前は「懸垂ではそんなに差がでない」と言っていたしもやんも、我々の下降を見て「二人とも練習が必要」と考えを改めたようだ。

体も温まり、気分も落ち着いたところで、姉妹チームのマイルドライフの行方が気になる。
トランジットの荷物を見ると、荷を解いた跡がない。
スタッフに聞くと、「まだ来ていませんよ」という返事。
さすがのビーノ君も女性二人をカバーできなかったか。。。
結局、あとで聞いたところマイルドライフも沈して、その後、リタイアを決めたようだ。
何よりお互い事故や怪我がなく良かったが、2チーム完全完走ならず、非常に残念だ。

ここまでの反省点
・牽引は長い方がよさそう。
・素人はアウトリガー付き艇でも沈する。ウェットは着用すべきだった。
・沈した時のショックは予想より大きかった。気持ちを落ち着かせることが大事。

CP3の帰路は、私がSitOnシングルに乗り、舵を取りながら進む。
岸寄りに進路を取り、追い波に乗りながら進む。
途中SitOnがレース艇を何度か後ろからどつきそうになり、ブレーキが必要だった。
左側のかなり沖に「三つ磯」が見えた。往路はあの岩ぎりぎりを通っていた。
9:40にCP3に最下位で到着。
次の制限に引っかかるかと落胆しそうになるが、コースディレクターから「まだ余裕あるよ」といわれ、元気を取り戻す。
急いでMTBの準備をすると、このトランジットで2チーム抜くことができた。


<CP3~CP11>MTBセクション
CP3からCP4は海岸沿いの砂浜がコース。
といってもMTBに乗れたのは半分位だっただろうか。
あとは押したり担いだり。
CP4からCP5までは舗装。
そこから山の区間に入る。
最初の霊園の坂は恐るべき激坂、そして担ぎのシングルトラック。
でも前週のエクストリームシリーズ奥多摩大会で350mアップの担ぎを経験したしもやんと私にとって、問題ではなかった。
心配は、今シーズン初アドベンチャーレースの会長。
予想通り辛そうな顔して担いでいた。

CP7から先は右の尾根を通るか、まっすぐ舗装路を進んで山に入るかブリーフィングで意見が割れた。尾根は道が良くないことが予想された。
当日は道を見て、舗装路を進むことにした。
CP8、CP9まで順調に進む。

三浦富士では、リタイアしたマイルドライフが先回りして応援に駆けつけてくれた。
CP10を取るのに、CP9から分岐まで戻ってCP10を取ることも考えたが、そのまま先へ進むことにした。CP10からはダブルトラックの走りやすい道だった。

<CP11>
ここからはスコアO。MTBで頑張った甲斐あって、1時間30分使えることになった。
地図をもらいルートを検討する。
大きなポイントを狙い、小さいポイントは通り道にあれば取る作戦。
今思えば「なぜ?」だが、19からとりはじめることになった。19→15→4→17→18→16→5→12の順で周り、スタートの回りの小ポイントは時間調整で取ることにした。
しかし、4で迷う。分岐から120mほど進んだ右斜面にあるはずなのだが、見つからない。
今思うと先に進みすぎていたようだ。
そして5も迷う。
竹やぶの中、しもやんが確信を持って進んだ尾根だったが見つけることができなかった。
いずれも小ポイントだったので、捨てることにした。
12を取った時点で残り15分。
なんとか帰れそうだと思ったら、舗装からショートカットする道でまた迷う。
会長のスピードも上がらない。
聞くと、おなかが空いて力が入らない&足が限界にきているとのこと。
しもやんが会長のザックを背負う。
前方、目視で500mくらいのところにスタート地点が見えた。
残りあと2分。。。
ここが頑張りどころだ(>_<)
CPが見え、数チームが出発しようとしている。なんとマイルドライフもいる。
田中さんが立っている。時計を見ながら残り時間を読み上げる。
20秒、15秒・・・CPに到着。
会長はついてきているか?後ろを振り返る。
すぐ後ろに会長はいた。ナイス会長!
残り10秒でなんとか間に合った。獲得ポイントは97。
本当にお疲れでしたー。

ここでの反省点
・やはり北西側にかたまるポイントから取るべきだった。
・今回見つけられなかった4や5も下から攻めれば見つけられたのでは。

<CP12~ゴール>
CP12からは指定ルートを通ってゴールを目指す。
スコアOで気が抜けたのか現在地を聞けど、すぐにロストしてしまうので、しもやんにTOPになってもらい、ただ着いていく。
他のチームも迷ったらしく、ここで3チームが団子になる。
CP14に到着し、再度砂浜。
砂浜はMTBを担いでガシガシ進む。
会長が「MTBに乗らせないのは演出だ」と言ったが、そのとおりだと思った。
10番でゴール。
ここにスコアOのタイムが減算され、順位が確定する。
結果9位。シーカヤック最下位からはまぁまぁの追い上げだ。
帰ってからしもやんとの反省会で、スコアOもあと10か20は取れたかな、そしたらもう1つ順位を上げられたかなと話した。

やはりシーカヤックの技術、知識、経験すべてにおいてTOPチームと差がありすぎる。
この夏は積極的に練習をつみたい。←単にカヤックが面白いからだったりもする

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